こんにちは。初めましての人もそうでない人も、裏薄荷です。
前回の予告通り、今回は帝王切開手術での入院生活についてお伝えしようと思います。
1週間の手術生活の流れ
1週間の流れと入院診療計画
帝王切開の場合、入院期間はちょうど1週間となります。
入院初日は検査を行い、翌日に手術となります。
その後経過を見ながら、術後6日目の退院検査で問題がなければ、晴れて翌日に退院となります。
具体的な流れとしては、以下の病院から受け取った入院診療計画書を見ていただくとわかりやすいかと思います。
術後の痛みと歩けるようになるまで
実際に手術してみると、手術日とその翌日は、ベッドからほぼ動けない状態になりました。
手術日当日の夜は熱が出たりして、汗をかくわ悪露が出るわで気持ち悪かったです。痛みは麻酔が効いてたのであまりありませんでした。
自分では動けないから看護師さんに冷えピタ持ってきてもらったり下着を変えていただいたり。
ただ右腕は動かせたので、スマホを使って出産報告をLINEでするくらいの余裕はありました。
私の場合、手術を受けたのは朝9時頃からでしたが、その後ベッドから降りて歩けたのは翌日の15時頃。
歩行については、点滴用のスタンドを杖代わりにしてやっとトイレに行けるような状態が、さらにその翌朝(術後2日目の朝)まで続きます。
しかも手術直後から、点滴や尿管や心拍計測用の器具など、体中に色々くっついてるもんですから、煩わしいことこの上ありませんでした。
痛みについては脊椎麻酔が歩行訓練までは注入されていたので、ほとんどありませんでした。代わりに自分の足が自分のものではないような、麻痺した感覚がずっとあり、違和感が。
私の場合、この麻痺のせいで、歩行訓練で最初歩けませんでした。
麻酔が効きすぎて自分の足の感覚がなく、生まれたての小鹿よりもか弱く、ベッドから降りようとすると崩れ落ちてしまいそうに。
これでは回復に支障が出る、ということで、麻酔を切って、1時間くらいしてから歩行訓練を再開することになりました。
麻酔を切ると……足の感覚が戻ってきました!
一方で、当然ながらお腹の痛みも戻ってきてしまいました。
お腹の痛みについては、ロキソニンを処方してもらうことである程度はおさまりました。
この痛みは、入院中にある程度弱まりますが、退院後も2~3週間はぶり返したりしてたので、ロキソニンが手放せませんでした。
歩行は、術後1日目の歩行訓練から翌朝頃までは、トイレとの往復で精いっぱいだった記憶があります。
ただ術後2日目の翌朝頃から、自動販売機のある辺りまで歩く距離を延ばすことができ、術後3日目には1階にあるコンビニまで独力で行けるようになりました。
まあ当然この辺の痛みや回復には個人差がありますので、ご了承ください。
入院中同室だった人たちを見ても、痛みが酷いので麻酔を長めに続けてた人もいました。
入浴事情
前述の入院診療計画書を見るとわかりますが、手術日当日と翌日はシャワーできません。
手術日翌日の歩行訓練の際に、温かい蒸しタオルを渡されて自分で身体を拭きました。
私は当時髪の毛が長く、手術後にほどいてしまっていたので、看護師さんに頼んで一つ結びにしてもらいました。
(点滴を手の甲に打たれていた関係で、左手が実質使えなかったんですよ……。)
そのさらに翌日、麻酔のためのチューブが抜けていればシャワーを浴びることができます。
退院してからも1か月検診でOKが出るまでは入浴禁止でシャワーのみとなります。
24時間母児同室になるまで
分娩した病院の方針で、24時間母児同室でした。
とはいえ帝王切開なので、産後すぐというわけにはいきません。
ちなみに子どもの入院診療計画は以下のような感じです。
一番左に、「出生8時間後より授乳を開始します」と記載がありますが、もちろん帝王切開の場合はそうはいきません。
ベッドから起き上がれない状態が丸1日続き、やっと少しずつ起き上がり、歩行訓練をやって、少し余裕ができて、それからです。
私と同室で同じ日に手術を受けた人は、順調に歩行訓練が進み、歩行訓練の後、つまり手術翌日の16時頃に授乳をなさってました。
しかしながら私は、麻酔を抜いたことで痛みがぶり返しており、授乳したい気持ちは山々でしたが、泣く泣く諦めました。
初めての授乳は、さらにその翌日、術後2日目の11時頃となりました。
24時間母児同室を開始するにあたってのレクチャーもこの時に受けて、授乳とオムツ替えの方法などを教えていただきました。
とは言え、術後2日目や3日目はまだまだ体が本調子ではないので、夜は新生児室に預けて休んでました。
一応4日目以降も、助産師さんたちと相談して、夜は新生児室に預けて授乳の時だけ呼んでもらう、ということもできました。
私は……なんだかんだがんばっちゃいましたね(^^;)
預けようか迷った時もあったのですが、出産する何日か前から、夜あまり眠れない状態が続いてまして。どうせ子どもがいなくても寝れない、寝れても睡眠短くて変わらないから、それならせっかくだから一緒にいようと。
そんな24時間母児同室の結果、旦那と両家の親に送ったLINEで、
「可愛いけれどそればかりじゃないと実感してます」
と言ってましたね(笑)。
ただ24時間母児同室でよかったな、と思うのは、助産師さんに色々聞ける状況で、退院後の生活リズムに体を慣らすことができたことです。
例えば現在、うちの子は便秘なのですが、便秘の時に行う綿棒浣腸の方法を実践でレクチャーいただいたのは入院中でした。
大変でしたが、退院後のイメージができたのは大きなメリットだったと思います。
流動食から妊婦食になるまで
入院生活、食事を基準に分娩する病院を選ぶ方もいらっしゃると思います。
私の選んだ病院は、食事については可もなく不可もなく。
私個人としては、元々の期待値が低かったので、思ったよりよかった!と思ってたのですが、入院同室だった別のママさんに言わせると「食事だけは残念」との評でした(笑)。
まあ食事の味そのものは病院によって大きく変わってくると思いますので、手術後に普通に食事ができるようになるまで、という観点でお話していこうと思います。
手術日当日と翌日の夕方頃までは、点滴のみで食事はありません。
お水を飲めるようになるのが、翌日の昼頃でした。
食事は翌日の夕食で、流動食からスタートです。
術後初めてのお食事メニューはこんなラインナップでした。
- 重湯
- すまし汁
- 葛湯
- カボチャスープ
- カルピス
- お茶
……見事に全部ほぼ液体です(笑)。
それでも術後、お腹の筋肉が初めて動くからなのか、腸が動いて痛いんですよ。
なのでゆっくり食べて、なんとか完食するような感じでした。
その翌日、術後3日目は、お粥が段々と固形になっていきます。
こんな感じ。
術後4日目からは、普通の食事に戻ります。
……と言っても、授乳中なので、一般的な食事よりも量は多めです。
多めなのですが、出される食事だけだと授乳しているからか、それでもお腹が空いて、ついついコンビニにおやつを買いに行ってしまいました……。
病院によって変わってくるとは思いますが、授乳中のお食事はこんな感じでした。
ちなみに、ふりかけは自分で持ち込んだ私物です。
入院前に旦那がググった結果、入院中白飯に飽きてくるらしいから持ってけ、と持たせてくれまして……。実際、白いご飯飽きたので持って行ってよかったと思います。
※ちなみに持って行ったのはこちらの永谷園「ちょっぴりおとなのふりかけミニ青春編」のセット。ツナマヨや牛丼など、ジャンキーな味付けが中々美味しかったです。
以降、退院まで基本的には似たような感じでした。
ただ退院の前日は、出産と退院祝いということで、お祝い膳が出ました。
こんな感じでけっこう豪華で、嬉しかったです。
手術前後の流れと所感
手術前後の流れ
手術は以下のような流れでした。
前日21:00以降食事禁止
↓
当日朝6:30以降飲み物禁止
↓
朝7:00頃に看護師さんが訪れて浣腸
↓
手術用の前開きワンピースタイプの寝巻に着替え
術後の着替えを準備
↓
8:45頃に看護師さんがやってきて写真撮影用にスマホを渡す
付き添って歩いて手術の準備室へ移動
↓
準備室にて挨拶や説明などを受け、ヘアネットなどを装着して手術台へ
↓
手術台にて手術室へ運ばれる(☆1)
↓
背中を丸めて麻酔などを打たれる(☆2)
↓
麻酔が効いてきたのを待って執刀開始(☆3)
↓
なんだかモゾモゾする感覚の内に隣の助産師さんに「子宮が開きましたよ」と声をかけられる(☆4)
↓
9:44、拍手と共に産声、「産まれましたよ」(☆5)
↓
顔の横に赤ちゃんを連れてきてもらって少しだけ触れる
↓
赤ちゃんは先に新生児室へ運ばれてゆく
↓
開いた傷の縫合、相変わらず感覚はほぼなし
↓
手術完了、自分の意志では動けないままに着替えさせられ病室へ運ばれていく
痛みと恐怖
手術するまで、帝王切開になったことに対して、予定立てられるしかえってよかったかもしれない、と楽観的に構えてました。
しかしながらいざ手術室に入り、手術室特有の電灯を見上げた途端に、これからお腹を切られるんだという恐怖がこみ上げてきました(前述☆1の部分)。
とはいえ、子どもを産むためには耐えねば。
痛みは最初の麻酔を打つ時(前述☆2の部分)だけでした。
ただ針が刺さるのもそうですが、お腹が大きい中、背中を丸めるという動作がしんどくて大変でした。
麻酔が効いてきたかどうかは、紙やすりのようなものを肌に当てられて、痛いですかと聞かれて確認されました。
この麻酔待ちの間(前述☆3)、気持ち悪くなってしまいました。
脳貧血起こした時のような感じの気持ち悪さでした。
我慢せず、近くにいたお医者さんに声をかけたところ、血圧が下がっているのが原因だろうとのことで、台を斜めに下げて頭を低くしてくださいました。そうするとすぐによくなりました。
執刀がはじまってからは、説明を受けていた通り、まったく痛みはなく、切られてるかどうかもわかりませんでした。
ただ隣で声がけしてくださっていた助産師さんが
「子宮が開きましたよ」
と実況中継してくださったのは……正直怖いですよね(笑)(前述☆4)。
しかしそこから「足が見えましたよ」と言われてすぐ、産声が聞こえたような気がします(前述☆5)。
子どもが出てくるまではあっという間でした。
後から母子手帳を見るとそれでも44分かかったようなのですが、そのほとんどは最初の麻酔を打って効いてくるのを待っていた時間だったように思います。
病室に帰って少し落ち着いてから、新生児室から赤ちゃんを連れてきてくれて、母と子の2ショットを撮ってくださいました。
また手術が終わった直後にも撮影しておいてくださったので、その写真と動画のチェックをしてスマホを返却いただきました。
終わってみて思うのは、頑張れてあと1回かな、ということ。
現在30代前半なのですが、この先3人目を生むとしたら早くても30台後半になってしまう計算に。
術後の回復、特に重湯を流しいれただけでお腹が痛くなるあの感覚を思い出すと、30台後半になってからの手術は本当にきついだろうな、と思ってしまいます。
一方で、自然分娩だと長時間陣痛に耐えなければいけないので、手術自体は短く終わってよかったのかもなぁ、と思います。
また自然分娩の方ですと、産後しばらくはお尻が痛くて普通の椅子に座れない状態が続きますが、帝王切開だとそれはありません。
ただ3ヵ月経った今でも、思い出したように傷のあたりが痛んだりします。傷痕はまだ残ってますし、チクチクかゆいのでかゆみ止めを塗ったり。
出産に対してこうしたいというような希望はほとんどなかったのですが、自然分娩を経験できなかったのは寂しい気がします(*1)。またこれは帝王切開というよりコロナのせいですが、旦那の産まれる瞬間の立ち合いができなかったのも残念でした。
まあとはいえ、無事に五体満足で産まれてきてくれて、その後も今のところ大きな怪我や病気もなく成長してくれていることが何よりですね。
*1. 帝王切開手術を一度経験すると、次回以降ほとんど帝王切開手術での出産となります。
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素材取得元
- トップイメージ : 自身が撮影した産後間もない我が子です。